PRELUDE

Original Artwork

Original Film - Living Contemporary Motion Graphics

Artist: Seiichi Hishikawa

半透明のエレメントが舞い、重なり合い、連綿と新たな造形を浮かべていく自主制作作品。二次元の線が立体のエレメントへ変化していく展開、上空を降下しながら撮影しているようなアングル、音楽と共に穏やかに転換していく間(ま)の取り方を繊細に思考して仕上げた。一連の幾何学的造形の動きの中には自然と人工物との共存や植物と人間、鉱物の工作、無機と有機といった対比を表現している。1997年に新しい映像表現の定義として『Motion Graphics』を発表した後、新たな表現を求め、パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックが、平面的な一つのキャンバスに多角的な視点を集約した美術表現『キュビズム』を生み出したように、画面という平面空間の中で、グラフィックや描線に動き(=Motion)を与え、あらゆる次元の視点を集約しようとする新たな試みの一つだった。駅前の花屋で花を買って家のリビングに飾るように映像のアートを楽しむことを定義として「Living Contemporary Motion Graphics」というコンセプトが込められている。楽曲と映像を同時平行に制作するという実験でもあった。

Thanks to
Animator: Nobuhiro Jogano
Music: Goji Suzuki