“Encounter”

UNIVERSAL MUSIC

Branding Motion Identity - Produce + Direction

Overview

「音楽業界はこれまで以上に幅広い役割が求められるようになってきました。次の時代へ、新たな思いを込めたMotion Identityをつくりたい」。そんな願いから、2020年にリニューアルされたMotion Identityを2024年に刷新することに。完成したのは「”Encounter”  出会いは前触れもなくやってくる。出会いは時間を超えてやってくる。」というアイデアから成るMotion Identityです。中央に集約するこれまでのMotion identityから、無数の光が中央から広がっていく、新たなメッセージを未来へ。

Process

完成に至るまでには、UNIVERSAL MUSICが目指すこと、音楽と未来、音楽の歴史、あらゆる文脈を想像していきました。SNSの普及と共に新しい形で広がるアーティストとファンの共感、多様な音楽性や鑑賞環境、あらゆる境界線を超えたUNIVERSAL MUSICの世界中のアーティスト…。ジャンルもスタイルも異なるアーティストが集まるUNIVERSAL MUSICのすべてを内包するメッセージとは何か。音楽とは。クリエイティブ・ディレクションを担った菱川勢一からは4つに絞ったアイデア「Instigate」「Idiosyncrasy」「Encounter」「Birth」から成る4タイプのMotion Identityを制作。アーティストマネージャー、PR、エグゼクティブなど、あらゆるポジションの方々から、多角的な賛否両論を含むストレートなフィードバックが集まりました。そこには、多様なアーティストの表現に寄り添うからこその、それぞれの深い信念が枝葉のように広がっていました。セッションするように感覚を寄せた先にあらわれてきたのは、UNIVERSAL MUSICの根幹にある「Artist Centric(アーティスト中心)」という思想でした。

Motion identityのメッセージは限りなく抑え、1秒でも多くアーティストの表現を届けること。あくまでもアーティストを前に。
Motion Identityが果たす役割として「ロゴを動かし、その動きを通して、理念を伝え、印象に残ること」が命題となることが通例ですが、アーティストプロモーションの前後わずか1秒の中でいかに存在するべきか。通底する「Artist Centric」を、すべてのスタッフが表裏なく抱いていることに、音楽の未来があると感じました。

Encounter

無数の光の粒に、計算できない微妙なズレを生む手描きを取り入れ、自然界や楽器の音を100以上組み合わせた唯一無二の音を制作。デジタルとアナログ。演歌、ROCK、ALTERNATIVE、HIP-HOP、K-POPなど無数のジャンルがあるからこそ、ジャンルを隔てない。音が何かを特定しない。音のアタック感を抑えてアーティストの裏方としてどう存在するべきか。クリエイティブに注いでいきました。そうして完成したMotion Identityは、4Kで撮影されたMVの数倍のデータ量に。偶然ラジオで聴いた楽曲に車窓の風景が変わる。音楽からかつての記憶が走馬灯のように蘇る。人生の不思議な旅の中に点在する、音楽や人、記憶との “Encounter”が制作プロセスの中にも点在していました。

Project Management: UNIVERSAL MUSIC LLC
Art Direction + Motion Graphics: 菱川勢一|Seiichi Hishikawa(DRAWING AND MANUAL)
Sound Design: 清川進也|Shinya Kiyokawa(EIGHTYEIGHT)
CGI: 多田海|Kai Tada(AMNI center studio)
Production: DRAWING AND MANUAL